しゅんまつもと

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のしゅんまつもとのレビュー・感想・評価

1.8
鑑賞中何度も「嘘だろ…」という気持ちと溢れ出るため息を我慢できなかった。169分。約3時間である。長いことが悪いって言ってるわけじゃない。長くても良い映画なんてたくさんある。いつまでもこの時間が続いてほしいと思わせたらその映画の勝ち。しかしこの密度の低さはなんだ。ご丁寧に一人一人順番に過去を振り返りながら怖くもなんともないびっくり箱をひたすら繰り返してるだけ。連なりも何もない。舐めてんの?
過去を振り返るという行為でそれぞれのトラウマや心残りを描こうとしてるんだろうけど、いや普通に映ってるものが映画としてつまらなすぎるでしょ。一周まわってギャグとかの要素ですらクソつまらない。

映画館には若い学生とかカップルとか沢山いるわけですよ。みんな上映前に「絶対やばいよ〜」とかいいながらワクワクしてるわけよ。最初にペニーワイズが映った瞬間とかもうキャーキャー言ってるわけ。それが100分も過ぎるともう反応もそぞろよ。きっとそーんなには映画館で映画を見るってこともない層だっていると思うんだけど、そういう人たちに「映画ってなんかやっぱ特別」って何かが残ってほしいじゃん。いやどの立場から言ってんだって感じだけどさ。

まぁその辺はうるさい奴の小言と思っていいよ。でも一箇所だけ、まじで許せないポイントがあってエンドロール中に憤慨しながら席立っちゃったんだけど。あのさ、同性愛とかを適当に使うんだったらそういう要素入れないでくれませんか。冒頭の橋のシーンとか(そこでドランを使ってんの意味わかんないし)、リッチーとスタンのところとか、それっぽーく目配せ的な要素として絶対使わないでほしい。まじで物語上何の意味もない。
この一点で「貞子」を抜いて2019年暫定ワースト1位です。