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老いた野獣のkiritoのレビュー・感想・評価

老いた野獣(2017年製作の映画)
3.1
【ヤンおじさんのバイク】

最近『老害』という言葉をよく聞く。
その意味は…『自分が老いたのに気づかず(気をとめず)、まわりの若手の活躍を妨げて生ずる害悪。』と定義されるらしい。

本作、老いた野獣(老害)は、周りの若手の活躍を阻害するわけではないが、かなり勝手なことをする。

例えば、寝たきりの妻の介護もせず麻雀に通ったり、情婦と寝たり…
なかなかの野獣先輩ぶり。
それでいて外面がちゃっとよかったり、後輩には見栄をはってみたり…

そんな父を許せない子供達は自分たちで母の手術金を工面するが、それすらもこの野獣にもってかれてしまう。

一言で言えば、この主人公はいわゆるクソな人間。
けれども彼には彼なりの信念があって、考えてることは考えているようだ。

信頼を回復することはむずかしい。
父だから憎むし、父だから心配。
息子だから許せないこともあるし、心配になることもある。

大きく育ててくれたのは親なだけに、老害となってしまったら、どうすべきなのだろう。

2017.10.31
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