Ryu

詩人の恋のRyuのレビュー・感想・評価

詩人の恋(2017年製作の映画)
3.6
30代後半の売れない詩人 テッキ。妻のガンスンが妊活をはじめるが、テッキは乏精子症と診断され、詩も全然思い浮かばずに思い悩んでいた。そんなある日、近所のドーナツ店で働く青年 セユンのつぶやきが詩の種となり、彼のことをもっと知りたいと思うようになる。

映画を観てると、なんだか詩的な雰囲気だなぁとか思うこともあったりするんですが、実際にちゃんとした“詩”というものには全然触れてきてこなかったので、詩の良さというものをそこまでわかっていません。なので、今作の魅力を存分には楽しめなかったのかなぁと思いました。
おっさんが若い青年に惹かれていくお話なんですが、これが恋心なのか、親心みたいなものなのか、否定はしていたけどただの同情なのか、なんだか微妙なラインだなぁと思いました。しかしどんな感情であっても、その優しさには嘘はないんじゃないかと思います。
ただこのセユンに対する優しさが膨れ上がった結果、妻に対する優しさや愛が欠如していってしまいます。個人的には今作で一番好きなのはこの奥さんです。自分の夫が若い男を好きになってるかもしれないってのに、それでも夫を愛し続け、青年に対しても宣戦布告するくらいの強気の姿勢。この奥さんのサバサバ具合がかっこいいし、夫が出ていこうとする時は泣いて止める姿はちょっと不憫でしたね。
不器用だけど、確かにそこにある優しさ。そして詩人ならではの繊細さが絶妙で、この詩人の感情や行動にコレと言ったひとつの答えはないように思いました。LGBTともとれるけど、違うともとれる。映画としてもひとつの枠にはまらない作品だったように思います。
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