へいゆ

SUNNY 強い気持ち・強い愛のへいゆのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
4.0
大根監督で90年代J-POP取り上げた映画なんて間違いなく面白いだろと思って期待していた。

90年代が歴史になっている描写だから、当時ど真ん中10代だった自分としては、懐かしさ満載で楽しめると同時に、「歳とっちゃったんだな」と観ていていちいち思う。

序盤のLA・LA・LA LOVE SONGのミュージカル演出が大根監督らしからぬしょぼさでかなり不安を覚えたがそのあと没頭していった。良い脚本で泣ける。原作も良いのだろう。

小室哲哉が音楽を担当していて小室ソングも多く取り上げられているが、キー曲が小沢健二であるのもすごく良かった。小室ソングは当時、僕らの日常に染み込みすぎていた。だから特別感がないんだ。
それに引き換え小沢健二は、90年代とシンクロさせるのにほどよいし、イケてる。そういえば同じく90年代描写のリバーズ・エッジのエンディング曲もオザケンだったよな。90年代最強のトリガーポジションて小沢健二なのかもしれない。

仲の悪い女子高生と喧嘩するシーンの広瀬すずが最高。というかこの配役は広瀬すず以外にないだろう。あか抜けないダサい女の子役が、今いちばん合ってる女 優だ。
モテキの森山未來もそうだったが、ネジが外れていつもと違う人柄になる描写は大根監督うまいよねえ。

90年代半ばを中高生として過ごした全同年代には観て欲しいなって思う。90年代を知らない、若い人が観ても大根汁を楽しむ目的なら観て損はしないだろう。
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