あさのひかり

アスペルガーザらスのあさのひかりのレビュー・感想・評価

アスペルガーザらス(2016年製作の映画)
3.9
アスペルガーの青年達4人が出会って結成したコメディグループ「アスペルガーザらス」の最終公演までの過程を追ったドキュメンタリー。

それぞれ特性は違えど、アスペルガーとして生きずらさや理解されない苦しみを抱えていて、そんな4人うまく他の人達とつながっていくため笑いという方法で自分達を表現していく。

お互いの個性をぶつけながら意見を合わせて脚本を考えて、うまくやれるよう練習して、困難な課題も乗り越え、という活動そのものが、世界とうまくつながっていくためのプログラムにもなってるような。何より、良いものを作ろうと、みんなでいきいきと活動に取り組む姿は、互いへの友情とか信頼とか感じられて、チームとしていい形になってるのがよい。それぞれの個性も描かれてるから、どうしてこういうチームになってるのかもしっかり伝わってくるし。

また、彼らが語る生きづらさに共感する部分もあったし、生きづらさを抱える彼らの家族の、家族としてどう向きあえばよいのか悩む姿にも共感するものがあったし。

人と人が分かりあって手を取り合いながら生きていく大変さとか、でもそれが大切で、人として生きるある種の醍醐味でもあって。そういうことを色々と感じることができる作品。
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