『トラップ・ストリート』(2013)の監督だったことを今知った(あちらの作品ページの人物表記が間違っている。英語版Wikiの情報が正しい)。どうりで良くできた作品だったわけだ。
『トラップ・ストリート』も繊細な映像感覚とストイックな姿勢が伝わる名作だった。
この作品も前作に引けを取らない作品で、強大な権力の周辺にはびこる事象を、点をつなげて円線にするかのごとくつなぎ、上手く悲劇の舞台に仕立てあげている。
予算が増えたせいか、象徴的なセッティング(マリリンモンローの銅像、アスレチックの遊具、など)が飛躍的に増え、よりスケールの大きい作品に出来上がっている。
被害者少女の心を二度えぐる流れが特に素晴らしい(あくまでも映画として)。カサブタを引き剥がすのを見るようなゾクゾク感。
フィルメックスのホームページで前作について何も触れられていないのは少しおかしいと思う。おそらく、単純にリサーチ不足なのでは。普通にネット検索すれば出てくる情報なのに、把握してないとなれば流石にマズい。