天使は白をまとうの作品情報・感想・評価

天使は白をまとう2017年製作の映画)

嘉年華/Angels Wear White

製作国:

上映時間:107分

3.9

あらすじ

「天使は白をまとう」に投稿された感想・評価

たぶ

たぶの感想・評価

3.5
辛い境遇。
戸籍を持っていない境遇や、女だから、子供だから軽く扱われる境遇。ダメな女もいっぱいいるけど、ダメにさせてるのはその人自身ではなく、その周囲の環境や社会。そしてお金。
見ていて、ずっとつらかったけど、でも最後まで見てしまう。
Haru

Haruの感想・評価

4.3
とんでもないものを見た感じ、、、
全てが最後のシーンにつながっていく感じといいマリリンモンローの使い方といい芸術的でゾクゾクする、、
にしても誰も救われなさすぎて辛い
それが中国に生きる女性の現実なのかもしれない
KiiHan

KiiHanの感想・評価

4.0
女の子達の気持ちと、お金のバトル。
これが今の中国なのかなあってメッセージ性を感じた。
間の取り方とか、映画の為に構成してないような話の流れの撮り方が良い。中華っぽい。
正直中国語の勉強みたいなとこがあったけれど、それでものめり込んで見てしまう面白さがあった。
女の子可愛ええ。みんなかわええ💕
『トラップ・ストリート』(2013)の監督だったことを今知った(あちらの作品ページの人物表記が間違っている。英語版Wikiの情報が正しい)。どうりで良くできた作品だったわけだ。

『トラップ・ストリート』も繊細な映像感覚とストイックな姿勢が伝わる名作だった。
この作品も前作に引けを取らない作品で、強大な権力の周辺にはびこる事象を、点をつなげて円線にするかのごとくつなぎ、上手く悲劇の舞台に仕立てあげている。
予算が増えたせいか、象徴的なセッティング(マリリンモンローの銅像、アスレチックの遊具、など)が飛躍的に増え、よりスケールの大きい作品に出来上がっている。
被害者少女の心を二度えぐる流れが特に素晴らしい(あくまでも映画として)。カサブタを引き剥がすのを見るようなゾクゾク感。


フィルメックスのホームページで前作について何も触れられていないのは少しおかしいと思う。おそらく、単純にリサーチ不足なのでは。普通にネット検索すれば出てくる情報なのに、把握してないとなれば流石にマズい。
masaakib

masaakibの感想・評価

3.8
子供と、年上の人間、親や社会の中で巡り会った人たちとの、微妙に噛み合わない関係性の描き方がとても丁寧。
1970salsa

1970salsaの感想・評価

4.3
ホテル従業員と女の子が同じ顔に観えてしまっていたので、髪を切ってくれて有難かった。
セックスシンボルであったモンローの巨大な像の足元が汚れていくにつれ物語はあらぬ方向に展開。
1番強かったのは、女の子を誘った友人。『わたしたち、なんともなかったんだって』と無邪気に言う。彼女の中では本当に何もなくなるのだろう。

このレビューはネタバレを含みます

第18回東京フィルメックス

マリリン・モンローの像を下から覗いて写真を撮るシーンから始まる。

中国の2人の少女の物語。
1人はこの状況を受け入れるしかないという諦め(彼女はまだ小学生だから)
もう1人はこの状況に何としても抗おうとする(彼女は16歳)。
今年のfilmexはピンとくるのが少なく、二本しか買ってないのだが、これは秀作。
中国の小さなリゾートホテルで、二人の少女の暴行事件が起こる。
物語の軸となるのは、事件の目撃者となるホテル従業員の少女と、被害者少女の一人。
フェミニズムの枠では括れない問題作だ。
何というか、今の中国で女であることの生き辛さがジワジワと伝わってくる。
正義は金で買われ、ことの本質はいつの間にか霧散する。
無戸籍者は社会の何処にも安住出来ず、時として金すら味方にはならない。
社会の閉塞が、一番弱い立場の少女たちにのしかかる。
幸せそうな観光客で溢れる海岸に立つ、マリリン・モンローの巨大な像が、象徴的に使われている。
厳しい映画だが、一人の少女の頬を涙がつたい、もう一人が邦題通り白をまとう瞬間は、社会の不条理に抗う決意の表明。
ちょっと「裸足の季節」を思い出した。
@東京フィルメックス

今年の女性監督の作品ベスト5に入る秀作。あらゆるシーンが象徴的に現代の中国の−−−−のみならずアジアの−−−−女性への抑圧の構造を指し示している。なにしろ浜辺に立っているマリリン・モンローの巨大なハリボテの像(地下鉄の送風口に立ってスカートを翻している場面)からスタートするのだ。いたいけな10代の女の子たちの運命はこれからどう展開するのか、はらはらとしながら息もつけない思いで見入った。

ヒロインは3年前に故郷から家出、さまざまな街を彷徨ってこの海辺のリゾート地のホテルで不法労働者としてかろうじて糊口をしのいでいる。18歳と偽っているが、たぶん16歳、誕生日も知らないという生い立ち(彼女はおそらくは無戸籍児なのだろう。中国では未婚あるいは非婚の母親から生まれた子は罰金を支払わなければならないので、そんな背景も想像される)。

そのホテルに12歳の少女2人を連れ込んだ男がいて、彼女がその夜の性暴力事件のただ一人の目撃者となった。ヒロインは身分証明書を手に入れるためにその男から金をせしめようとするのだが・・・・・・。加害者は警察当局の幹部であり、被害者の少女に寄り添おうとする女性弁護士の奮闘も虚しく、事件はもみ消されてしまうことになる。

自身に降りかかる圧倒的な事態を前に、自らのなけなしの自由とささやかな尊厳を手放すまいとして懸命に生き延びる道を探りあてようと行動していくヒロインの造型が際立っている。やはり圧倒的に無力な存在ながら黙って立ち尽くして全身で抗っている被害者のひとりである少女も強烈な印象を残す。ふたりとも奈良美智描くところの女の子を彷彿とさせる眼をしているのだ。彼女たちの聡明さは大人たちの振る舞いの裏側を見抜く。その睨みつけるような眼差しは、彼女たちの負けまいとする意志と内に秘めている強さの現れなのだと信じたい。

中国インディペンデント映画の名作を製作してきたというヴィヴィアン・チュウ脚本・監督作品。彼女はニューヨークで学んだ後、中国に戻り、プロデューサーとしていくつかの作品を世界の映画祭に送り出し、この『天使は白をまとう』が2本目の監督作品。中国では今春から当局が許可した作品しか国際映画祭に出品できないことになったが、ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に選出されたこともあって東京フィルメックスでの上映も可能になったらしい。

東京フィルメックスでは、李玉監督『ブッダ・マウンテン』で印象に残っていた大女優シルヴィア・チャンの主演・監督作品『相愛相親』に続けて鑑賞し、同時代の中国を垣間見せてくれる見応えのある作品に出会えて充実した一日だった。
今年のフィルメックスの当たり(と言ってもまだ5本しか観てないけど)。すばらしかった(後でちゃんと書く)。
>|