PoMooN

天命の城のPoMooNのレビュー・感想・評価

天命の城(2017年製作の映画)
3.2
朝鮮の歴史はほとんど知らないのだが、『梟』を見に行った後、この作品を知り視聴。話の流れ的には、この作品の後の時代が『梟』なのだが、『梟』を見たからこそ、今作での歴史が、あー、
あそこで繋がるのかー、とわかって面白かった。なので、どっちから観てもよいかも、、。私は逆に『梟』からみたから、歴史の流れに興味を持てた。

1936年丙子の乱(へいしのらん)朝鮮王朝16代仁祖が清の皇帝ホンタイジから、臣下になり、世子を人質に、と要求される。受け入れない朝鮮王朝は攻撃を受け南漢山城に籠る。清の武力に劣る朝鮮王朝内部では、あくまで戦い抵抗を勧める礼曹大臣と民を思い和睦を求める史曹大臣(イ・ビョンホン)の二人の大臣の真っ向から食い違う意見がある。和睦と言っても属国になる屈辱に苦悩する王。結局は歴史通り清の支配下になり、清のホンタイジの前で三度土下座させられ、王位はのそまま残されても、属国になるのだが、家臣に振り回され現実が見えてない為、決断が難しい王、臣下の意見の食い違いで起こる悲劇、否応無しに戦いに駆り出される農民や普通の民の悲しい生き様が見所。意外な王命を任される鍛冶屋にコ・ス。

『梟』では王、仁祖役にユ ・ヘジンがやっていたが、清を酷く嫌っていた理由がわかった。人質となっていた世子が帰国した八年後が『梟』の作品の世界観となって繋がってくる。

蛇足: 原題に対する邦題「天命の城」は詩的だなぁと思った。
No1265
PoMooN

PoMooN