Kuuta

カメラを止めるな!のKuutaのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.2
大傑作です。内容に係る感想はコメント欄に。

斜に構えた先入観をひっくり返す、とても純粋な妥協のなさの塊を見せられた感覚。劇場でここまで声を上げて笑ったのも久しぶり。

アイデアと熱意があれば面白い映画は撮れる。今作は映画という「虚の集積」の向こう側にある「現実の情熱」が構成上むき出しになっており、熱量がダイレクトに伝わる作りになっているのが大きい。

低予算を「手弁当な温かみ」として言い訳にしない志が嬉しい。この予算の中でこんだけストレートな娯楽をやってくれて、ちゃんと話題になっている現状も嬉しい。

作り手と作中のキャラクターが一体となって厳しい現実と向き合い、撮影上の困難に挑む流れはロッキー的だ。と同時に、虚実の狭間で映画への愛が勝利する展開は「桐島」的という見方も出来る。要は、この辺りの作品を引き合いに出してしまうほど、好きになる要素ばかりだった。84点。
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