ささかまぼこ

カメラを止めるな!のささかまぼこのネタバレレビュー・内容・結末

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

Amazonプライムにて。
かなりおもしろかった。賛否両論なのがよくわからない、どちらかというと賛が多くなるタイプの映画じゃないのか。

前半だけみると間も悪いし何?という感じだが、後半をみれば何でそういうことになったかわかる。もしかすると、前半を少し我慢してみないといけないところが否の意見を生んでいるのかも。

てんでバラバラで足並みの揃わない演者、スタッフが一丸となってつくりあげたワンカットムービー、作品自体はそんなに面白くないかもしれないが、現場は輝いていた。

いつしかそこそこの品質で妥協するようになった日暮監督と、自分のやりたいことを強引にでも貫こうとする娘の対比が少し物悲しかった。でもそもそも娘もお父さんが大好きで影響を受けて映画監督を志してるんだろうな。
父母、娘の間にあったちょっとしたわだかまりが、ワンカットムービーの現場を通して消えて、最後に笑い合えて良かったと思う。たぶんこの映画は家族の話だったんだと思う。

あと、ワンカットムービーの主人公の女の子がアイドルなんだろうけど、普段の姿がとっても可愛かった!メイクと髪型で全然変わるなぁと思った。

【追記】
Amazonのレビューをみて。私はワンカットのことはわからないが、難しいらしいですね。よくよく考えてみるとワンカットで撮って(しかも本編で流れた前半ムービーは、後半にも映らない別の人が撮ってる?)更にその裏側も撮るっていうのは相当緻密に計算されていないとできないことだと思う。メイクさん等スタッフをどこに配置するのかとか、どの構図で撮るのかとか。やっぱりおもしろいですね。

あと、作り手あるあるをシニカルに表現しているという感想もなるほどーって思いました。劇中作の最後のシーン、あんなに必死で人間ピラミッドまでして俯瞰で撮ったけど、正直観る側からしたらどうでもいいだろう。Pの言ったようにそのシーンごと変えても何の問題もなかったと思う。だがそれがいいんだよね、絶対貫く姿勢が。何があっても撮り抜くぞという気概が。
だけど、お偉い方はそんなこと知りもせず、視聴者はつまんないと言うだろう。作り手になったことはないがきっとあるあるなんでしょうね。