ダイヤモンド

日日是好日のダイヤモンドのレビュー・感想・評価

日日是好日(2018年製作の映画)
3.0
まず、四季折々の茶室の風景がとても美しい。落ち着きがあって、とても日本的。
さらに音。水の音。柄杓から滴る音、茶筅で立てる茶の音、雨の音。風の音、葉擦れの音。
そして、その世界で点前する師の所作の美しさ。
まるで一個の宇宙。
(それと茶菓子。奥床しく、可愛らしい)

茶道を学ぶことで、一人の女性が道を知り、己を知る姿を描いている映画。

わたしはずっと宙ぶらり_。

いつも他人と比べてしまう典子。そんな彼女を見透かしているように、茶道の師武田先生は言う。
一年のうちに 一番寒い時に咲く花もあるのね_。
マンサクの黄色い花のこと。
武田先生は茶道の師であるとともに、人生の師だった。

そしてそれを演じる樹木希林。茶室での所作は最早、ジェダイマスターのヨーダのよう。
(茶化しているわけではありません。樹木希林の演技が本当の茶のお師匠さんのように、なめらかな所作だったためです)