クドゥー

劇場版 進撃の巨人 Season2 覚醒の咆哮のクドゥーのレビュー・感想・評価

4.0
『座標が刻まれた深さに、選ばれし自由が触れるとき』

シリーズ最大の衝撃と感動が心を震わせるテレビアニメ「進撃の巨人」第二期の劇場版総集編は、構成におけるシーンやカットの取捨選択に今まで以上に疑問を抱いてしまうところで、結局は名場面のパワーにブチ抜かれるダークファンタジーアニメーション映画の傑作。

26話から37話といえば人類の敵そのものと称される二体の巨人の正体が明かされる瞬間だが、そこに至った女型の回想をバッサリいってしまうのはサスペンス的に致命的なものの、原作のコマ割りを完全再現するという狂気の絵コンテは何度観ても鳥肌しか立たない。

「甲鉄城のカバネリ」を経て超絶クールなメイクアップやサウンドスコアは更に進化しているが、世界で最強の声優たちのアンサンブルで放つ魂の叫びが全部を持っていくのであって、残酷で美しいがピークに達した瞬間に語られるマフラーは日本声劇史が誇る宝である。
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