るか

レイニーデイ・イン・ニューヨークのるかのレビュー・感想・評価

3.7

やはりティモシーはイケイケな感じよりもこれくらい葛藤のある陰鬱なキャラが似合う。そんな主人公のキャラクターと劇伴として流れるピアノのマッチが「なんかいい映画観たな」と思わせてくれる。全体的な構図は基本に忠実と表現するのが正しいだろう。普段からタランティーノや庵野秀明を見慣れてしまっている自分にはどこか退屈に思えてしまった。せっかくなら『ララランド』の様にもっとニューヨークという街に対して存在感を与えても良かったのではないだろうか。ただ脚本は良かったと感じる。基本会話劇のみで構成される本作。一度たりとも「ジャーナリスト」として扱ってもらうことのできない〇〇演じるお嬢様の無能具合の表し方は非常に良かったし、“Time flies with economy class.“は個人的にすばらしい1ラインだった。
前述した通り、この手の映画をやるんだったら登場人物をもう少し増やして群像劇的にして話の内容をもっと薄め、NYという「街」を主人公に様々な場所を描き出して欲しかったようにも感じる。
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