叡福寺清子

キラー・サスペクトの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

キラー・サスペクト(2016年製作の映画)
2.9
もう一歩進んで用を足してください.
こんばんわ三遊亭呼延灼です.男性ならよく見かけますよね,この注意書き.本作もそんな感じです(どんな感じだ!).もう一歩踏み込んでりゃ色々楽しかったのに,と勿体無い印象を受けました.
作品が地味なのはいいんですよ.本作にはそーゆー派手さを求めていません.共感覚を有するけど強迫性障害を持ったガブリエル君が主人公なんだから,ダイ・ハードを求めるほうが間違っています.その代わりもうちょっと深く人柄を掘り下げて欲しかった.どーでもいい話なんですがガブリエル君,ちょっとビリー・コーガンに似てると思いました.単につるっぱげだからでしょうか.
一方のエマさん.確かに一人目の芸術家さんは酷い仕打ちされたからぬっ殺すのは致し方ないですが,その後の成金だったりサッカー選手の元嫁は嫌だったら出ていけばいいじゃん.もう癖になってるじゃん.そりゃ最後のほうで行動原理が明らかになるけど,それだったら北上してる事と矛盾しない?ってなりました.
英国犯罪対策庁という架空の組織(実際あるのは国家犯罪対策庁.ちなみに殺人は管轄外だぞ)にも色々疑問符がつきました.長官からは肝いりで立ち上げたにしては実際の勤務からは熱意が感じられませんでした.勤務中にクロストレーナーに励むのはどうなんでしょう.オフィスも効率的な構造とは思えないしだいたい捜査官の縄張り意識が度し難い.最先端の捜査機関の看板が泣きますですぞ.
犯罪対策庁なんて気合いらないから,もうちょっと脚本を見直したら視聴者もあと一歩便器に近づいておしっこしてくれると思うよ.ちなみに7億ポンドは約1000億円.うん,銀行も潰れるわな,でも気づけって.