黒羊

野獣戦争の黒羊のレビュー・感想・評価

野獣戦争(1972年製作の映画)
3.5
野獣戦争(Trouble Man)

2019年4月2日の今日は、ソウルの帝王「マービン・ゲイ」の生誕80周年。5月には未発表アルバムも発売されますね。今日もラジオでかかりまくってました。

1972年公開のこの映画。90年代の頃の自分は黒人音楽が大好きだったので、もちろんソウルの、カーティスメイフィールド、ダニーハサウェイ、スティービーワンダー、そしてマービンゲイ。聴いてましたね。俺の中でソウル四天王でした。

映画「ブラッククランズマン」でも出てきた、ブラックスプロイテーション映画の「黒いジャガー(シャフト)」や「コフィー」。そして「スーパーフライ」は当時人気あった黒人アーティストがサントラを担当した。

黒いジャガーはアイザックヘイズ、コフィーはロイエアーズ、スーパーフライはカーティスメイフィールド。どの映画も興行収入が良く、サントラも素晴らしかった。そんな流れからこの映画Trouble Manのサントラはマービンゲイが制作。サントラは大好評だったが、映画自体は失敗に終わった。

あらすじは私立探偵のミスターT(ロバート・フックス)と犯罪組織の対決。警察にも目を付けられたミスターTの運命やいかに!?的なね。多分ね。

トラブルマンのサントラは知っていたけど、黒いジャガーやコフィー、スーパーフライのように映画レンタル版も日本版セルもない。マービンが作ったサントラだけの情報しかない。まさしく謎の映画だった。

当時、ブレイクビーツ集のレコードの中にサントラからの一曲「T Plays It Cool」があった。
もう2枚回しでプレイしたり、MIXテープ作る時にA面の終わりにT Plays It Coolを入れて、B面の最初もT Plays It Coolの途中からフェードインして、カットインでB面の最初の曲に繋げてましたわ。かっこええんよねぇ〜

で、世の中にインターネッツが出来て、色々な曲が聴けたり、情報を得ることが出来たが…謎の映画だった「Trouble Man」も観る事が出来た!

が…

字幕無いので分からないのもあるが、うーん確かに微妙ッ!

黒いジャガー(マザファカ親父のリメイクもあるよ!)ほどカッコよくないし、パムグリア(脱ぐよ!)のコフィーほどキレてないし、スーパーフライほど唸らせない。
スウィートバックは刺さりましたよね。カルト映画と言ってもいいかも。

タランティーノが影響受けまくってパム主演で撮った「ジャッキーブラウン」のタイトルもパムの「フォクシーブラウン」からですね。

ブラックスプロイテーション映画も小粒を合わせれば沢山あるが、サントラだけが有名になったこの映画。いつか字幕付きで観てみたい。
黒羊

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