容姿に引け目を感じている女性が、自分が美人だと錯覚する病気にかかる話。
『自分を好きになろう』というユーモアゼロのメッセージより、『他人は自分のことを自分が思っているほど見ていない』ってテーマを全面に押し出してくれればもう少し面白くなったと感じる。
以前母親に私の顔の点数聞いたら「おまけして35点」って言われたことあるんですが、その35点の男がのらりくらりと生きていけるのは世論が私の顔に興味がないから、という理由に他ならない。
ネガティブシンキングが末期を迎えると承認欲求よりむしろ、空気に擬態したいというカメレオン的発想に行き着くものである。
そういった相反する二面性の鬩ぎ合いをもう少し丁寧に描いて欲しかった。
女性が細くなった足首に合うヒールを履きたい感覚は、男が筋肉をつけてピッタピタのブイネックを着たい感覚に簡単に置き換えられたので、その辺は分かりやすくてよかった。
懸垂しよ、って思った。
お洒落して街に繰り出したはいいものの、ビビって女性に声をかけられないことをナンパ用語で『地蔵』って言うんですけど、昔初めてナンパした時(@アメ横)、7時間くらい地蔵でした。
やっと声かけた一言が「区役所ってどこですか」だったけど、あの時の自分にこれ観せたら7時間が2時間半くらいにはなってた気がする。
そのくらいのパワーはあった。
あとナンパ師の先輩が「革靴は尖れば尖るほどモテる」って言ってたけどその真意は未だ謎に包まれています。
情報お待ちしています。
