Koshii

プーと大人になった僕のKoshiiのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
3.7
幼少の頃以来のプーとの再会でした。

自分も少しずつ大人になって、大事なことを忘れてきて、「迷子」になっていたのかも知れません。

本作のストーリーはかなり分かりやすく、子供から大人まで楽しめる素敵な映画でした。

あらすじは邦題の通りで、大人になったクリストファー・ロビンとプーがロン・ドンをトンケンするお話です。

印象に残ったセリフが幾つか登場したので、以下ネタバレありにて紹介したいと思います!



以下、ネタバレを含みます。














まず一つ目は、プーの『行ったことのない場所に進まなきゃ。居たことのある場所へ戻るんじゃなくて。』というセリフ。

誰しもが人生の転換期にぶち当たってしまうことがあると思います。それが自分にとって辛いことかも知れないし、幸せなことかも知れない。だから、分岐点に差し掛かったとき見知った世界に逃げたくなる気持ちは分かるけれど、それを好機と捉え、行ったことのない場所に進むことが必要であるとプーは教えてくれます。

次に、プーが赤い風船を欲しがるシーン。彼はここで『風船は使わないけれど、持っているだけで幸せ』とロビンに言います。

大人になると、物事の価値を「自分にとって必要であるか、利益があるか」という目線で決定することが多くなると思います。
そこに存在するだけで、幸せになるのならそれがどんなものであっても手放してはいけないのです。心の中にある風船は、そんな悲しい価値観で割ってしまってはいけないとプーは教えてくれました。


自分の本質を失いそうなときも、変わってしまったとしても、その人であることは変わらない。ちょっぴりビターだけど、心が温まる良い作品でした!
Koshii

Koshii