大人になったクリストファー・ロビンがプーさんたちとの再会を機に、子供時代の大切な気持ちを取り戻していくという、とてもストレートな話をとてもストレートに描いたファンタジー。心の汚れまくった大人にはきれいすぎて、正直なところちょっと退屈でした。
最大の問題は、プーさんの声が大滝秀治やハーヴェイ・カイテルを思わせるハスキーなオッサンボイスだったこと 苦笑。そのせいでいちいち興醒めしてしまい、いくら頑張っても映画の世界に入り込めませんでした。ファンタジーなんだから、もっと子供っぽいかわいい声にすればよかったのでは。過去のアニメ作品などでもいつもああいう声なんでしょうか?
動物が絡むイギリスの絵本が原作の映画は、「パディントン」と「ピーターラビット」が、大人も楽しめるユーモアあふれた内容でとても好きなのですが、こちらはそういうノリはほとんどなくて、ホントに直球ど真ん中です。そもそもプーさんて子供の頃に絵本を読んだおぼろげな記憶しかないから、それほど思い入れがないんですよね。だから生真面目に描かれるとあまり入り込めません。
プーさんたちの特撮映像は細かい動きなどがよくできているんですが、ぬいぐるみ感が強いつくりで、目に表情がなくてなんだか人形劇みたい。パディントンやピーターラビットみたいにもう少し表情があった方が良かった気がします。
作品自体は普通に良作だと思いますが、ちょっと子供向けかも知れません。お好きな方には申し訳ありません。