このレビューはネタバレを含みます
少年たちの告白が幾重にも重なって重くのしかかってくる。
現代はBoy Erasedなのでうまい邦題だと思うけどそのままでもいいんじゃ?とも感じる。
史実に基づいていて、性的指向を異常として矯正するというのは遠い過去だけではなく現代にもあることが辛い。
施設のサイクス(監督が演じている)の微妙な様子の原因がエンドクレジットで明かされる。言われてみれば確かにそう捉えられる。
フリをする(演じる)ことがひとつのテーマとして扱われているので監督自身(役をつける)が業界で問題視されるようなハラスメントを揶揄するようなサイクスを演じているのは考えられてのことだろう。
ラッセルクロウの息子への愛と受け入れ難い事実との間で揺れ動く様が見事だった。
こうなってしまったらただ親元を離れることもできるだろうにそうしないのはとても偉いと思う。