サーフ

ある少年の告白のサーフのレビュー・感想・評価

ある少年の告白(2018年製作の映画)
3.8
重いテーマの作品だな…と思って見てたらこのスト―リーが実話である事を知り更に重い気持ちに…。

牧師の父と母の一人息子として育った大学生のジャレット。
彼は大学生活を送る中で自分が異性ではなく同性の男性が好きである事に気づく。
「息子が同性愛者である」という事を両親が知ってしまい、ジャレットは同性愛を"治す"矯正施設に入れられてしまう…と言うのが大まかなストーリー。

同性愛を"治す"という発想がヤバい。個々人の性的志向を矯正するという事は絶対に間違ってるし、これがこの映画公開当時でも施設として存在しているという事が恐ろしい。
悲しいのは施設に入所させ両親も「息子をどうにかしたい」という一心、子供に対する愛情が故の行動である事。
同性に愛情を感じるジャレットは勿論、息子を思いやる両親も誰も悪くはない(矯正施設は悪ではあるが)。理解し合えない両者が衝突し続ける悲しさ。

重いテーマの中にも母親の強い愛、そしてキリスト教の考え方を超えて氷解するジャレットと父親の関係性。ラストは彼ら家族にとって何処か救いのある様な終わり方。
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