これまで、地上波放送でポツリポツリと断片的には観たことがあったのだけど、通して観たのは初めてでした!
迷い込んだ世界。かなり不気味で、登場するキャラクターよりも、建物の方が不安な気分にさせられました。意味の通っていない文字化けのような看板がぶら下がったり、赤と緑が特徴的なお湯屋さん。
両親と共に元の世界に戻るために、千尋は懸命に方法を模索する。ファンタジー要素の強い作品だと思っていたのですが、それよりも「愛」の描写が色濃い作品でした。
千尋と両親の関係。カオナシが求めた関係。そして、ハクと千尋の関係。
至る所に、愛を与えてくれる人と、それをしっかり引き受けてくれる人がいる。
初めはどこか受け入れがたかった建物も、そういった愛が見え隠れするうちに、ほっこりとした温かいものに見えてくる。
優しい映画でした。