UC

千と千尋の神隠しのUCのレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
5.0
個人的に後年観て評価が一番変わったジブリ作品。
当時は思考がガキ過ぎて「全然戦わないからツマんない。ナウシカとかラピュタの方が断然オモロイわ」って感じで、何でこんなヒットしたのか全く分かってなかった。

改めて観て、ジブリ1普通の等身大な子供であった主人公・千尋の生きるための奮闘記であることがやっと分かりました。ある意味戦い。
ハクから貰ったオニギリ食べて泣くシーンも当時は何とも思わなかったけど、今みると、生まれて初めて色々頑張った緊張の糸を、安心してやっと緩めれたんだなぁと号泣(;_;)
どこにでもいる普通の子供だった千尋が、働くことで、色んな人と関わることで、生きる力を身に付けて成長して生き生きしていく過程を親みたいな目線で観れるようになりました。

カオナシも当時は何したいのかよく分からなかったけど、今みると要は居場所のない“かまってちゃん”なんだなぁと。銭婆に居場所と役割を与えられたことで穏やかになる。人は誰かに必要とされる居場所があれば悪いことはしなくなる。

「おばあちゃん。ありがとう。私行くね」
「大丈夫。あんたならやり遂げるよ」
「私の本当の名前は“千尋”っていうんです」
「千尋…いい名だね。自分の名前を大事にね」
「はい!」
「さ、お行き」
「うん!おばあちゃん!ありがとう!さよなら!」
優しく送り出す銭婆と、千尋がこんなにちゃんと「ありがとう」と言えるようになった姿に号泣(;_;)
気付けばジブリ作品でもトップクラスに好きな作品になってました。

坊ネズミとハエドリのエンガチョするシーンが可愛すぎて何度もみちゃう。
坊ですら旅をして成長してるのが良い。
UC

UC