Nove

エル・カミーノ・クリスマスのNoveのレビュー・感想・評価

3.8
コミカルなようで実はかなりシリアスなテーマが根底にはある。犯人がいない人質たてこもり事件。警察官の不正、親子の問題、銃社会の恐怖、ベトナム戦争などアメリカが抱える問題を、さりげなく各所に散りばめられている。物語としては、クリスマスイブに不運な人たちが小さな酒屋で居合わせた出来事のやり取りだが、このなかに不条理な人生と微かな希望がある。しかし、外からは望まない銃撃戦が行われ、犠牲者となっていく。誰もが、もう少し違う時には出会えていたら、楽しいホワイトクリスマスになっていたのかも知れないのに、人生とはなかなか上手くいかないものだ。でもケーキを食べられたらきっといいこともあるはずだ。
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