このレビューはネタバレを含みます
1986年にオーストラリアで起きた夫婦による連続強姦殺人事件「バーニー事件」をもとに、加害者夫婦と被害者女性が繰り広げる究極の心理劇をリアルに描いたサイコスリラー作品ということで。印象としては、ヴィッキー・マロニーを演じたアシュリー・カミングスをはじめ、エヴリン・ホワイトを演じたエマ・ブースやジョン・ホワイトを演じたスティーヴン・カリーなどといったキャスト陣は魅力的で目に残るものがありましたし、実際に起きた事件をもとに制作された作品ということで、内容に異なる点や脚色があるにせよ、このような事件が実際に起きているという怖さは伝わってきました。ただ、正直に言ってしまえば、描かれているものはありきたりなものばかりで面白みに欠けますし、"鬼気迫るもの"が薄っすらとしか感じられず、サイコスリラー作品としては"それなり"といったところ。本作は片手間程度に観るくらいが丁度良い作品ですね。オススメは難しいかと。ただ、マギーを演じたスージー・ポーターの演技は観る価値はありましたし、加害者夫婦や被害者女性の心理描写は悪くはなかったかと。
