近年のドラゴンボールはTVアニメ版も含めキャラクターの性格が性善説寄りになり、本来極悪非道の権化のような描かれ方をしていたフリーザですら懐柔されがちな傾向にあって賛否両論あるようですが、個人的には鳥山明のコメディ作家としての色が強く出ているようでとても好みです。
本作はZの劇場版のリブートのような扱いですが、ブロリーの背景やキャラクターもだいぶその影響を受けており、彼の異常な狂暴性には父親の野心と抑制という理由がつけ添えられ、ただの戦闘狂という以前のキャラクターからはだいぶ人間味溢れるものへと変化していました。そもそもサイヤ人という民族の扱い自体が大きく変化していることにも影響があるかもしれません。これも好みがわかれるところだと思います。
戦闘はとにかく派手。これまでの劇場版と違いベジータの活躍するシーンの長いのが◎。技や所作の1つ1つから原作への敬意を感じ取れるのはテレビ版超と通じるものがありました。CGのクオリティが若干チープに見えたのが少しだけ残念でした。