しゅんまつもと

レゴ(R)ムービー2のしゅんまつもとのレビュー・感想・評価

レゴ(R)ムービー2(2019年製作の映画)
4.2
前作は映画自体の構造とそこから紡がれるメッセージがフレッシュで素晴らしかったので、どうしたって同じ基準で見たら驚きは薄れてしまうのだけど、続編の本作は真っ当に、真摯に、物語としてめちゃくちゃ優れていると思った。

レゴ内の世界、レゴで遊ぶ子供たちの世界、それを見守る大人の世界、重層的に広がる視点によって如何様にも語れてしまう。
「価値観の違う相手とどう共存していくのか」という至極普遍的かつ難解なテーマにしっかりとした解答を打ち出しているのもすごい。しかもそれを"別の国の人との共存"というマクロな視点と、"すぐ隣にいるだれかとの共存"というミクロな視点の両方から描く。やり方によってはその解答は綺麗事に聞こえるかもしれないけど、決して間違っちゃいない。すべてはサイコー!なんて言えないことみんな心の中ではどっかでわかってる。だからこそ、それでも、「悪くはない」世界にしたいじゃんね。そしてその上で立ち向かうべき相手が誰なのか、というところも見事。
劇場スルーしてしまったのが悔しくなるくらい素晴らしい映画でした。永久に続いてほしいシリーズ。