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君が君で君だのfilmaholicのネタバレレビュー・内容・結末

君が君で君だ(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

こんなに共感できないのに好きな映画は初めて。
純情ゆえの異常。
冒頭から笑
池松壮亮さんが髪の毛を食べたシーンで、ひっさしぶりにMOZUの新谷を思い出した。まさかこれで思い出すとは思いもしなかった。
それまでも絶対的神として崇拝しあがめていて、時には憑依するような、好きとか付き合いたい、愛してるみたいなのとは別次元の感情なのは何となくわかっていたけど、このシーンで、あ!ブラピと龍馬とは全然違うんだってこともたたきつけられた感覚でした。死のうとしてる姿に助けようとした龍馬や宗太と違って、姫が選択したそれこそ美しいみたいな..そこで完全に狂気を感じた半面、ひまわり畑でのダンスやラスト空港の妄想、妄想じゃないであろうシーンとしては借金取りに連れていかれた(保護された?笑)姫を追って海まで追いかけたり(ここも妄想かもしれないし、ここで二人はひっついたのかもしれないし)、姫が初めてあのストーカー部屋に来た時に、絶対的神なんだからあがめるのかと思いきや、結婚式の準備だ!ってわけのわからんドレス持ってきたり笑
やっぱり自分のものにしたい、結婚したいなんて願望もあったのかな..と垣間見える瞬間もあり、ようは、彼自身も姫をどう思いどうしたいかイマイチわかっていないということはよくわかった。
だいたいは試写の後の松井監督のトークショーでわかったんだけど笑
やっぱり監督、脚本、原案が同じってだいぶおもしろい、そしてオリジナルを欲してしまう...
映画を観る癖で、これは実際に起こした行動なのか妄想なのか夢オチなのかハッキリしたがるけど、久しぶりにそんなんどうでもいいってなったというか、そうゆう問題じゃない!て思いました。
変態的なんだけど向井理さんやYOUさん、そして高杉真宙さん達という、いわゆる3人の外部の人達もちょっと共感してく様がおかしかった!笑
その後のトークショーで、好きな子のリコーダーなめたい、第2ボタンもらうやん、その延長。みたいな話があってなるほどなと。女子ですがそーいえばわざと消しゴム落としたり物音たてて会話に繋いだりしたもん..

こうやって振り返るとタイトルの意味もやんわりわかる。
監督もおっしゃっていたけど、好きとか付き合いたいじゃない
君が君で君なんだという感情
僕は僕だ

と思ってから数日、改めて大きなスクリーンで見ると、1行目の共感のできなさから一変、めちゃくちゃ理解できた、何これ!!同じ映画を観るって結構するけど、その後新たな発見はあっても、ここまで感情が追加されることは初めてでした。
変わったんじゃない、感情の追加。

今回は、宗太が姫からの電話を尾崎に出させようとしたあのシーンでなぜか涙が出た。
宗太の中にも、姫をあそこまで落としてしまった自分てのがまだ残ってるというか、異常な3人を目の当たりにして正気を取り戻したというか、あの高杉真宙君よかった。
そしてやっぱり、向井さんがババァwに、みんな色々悩んでんだよって喝ね。
やっぱあのシーン、映画としては大事!
1度見て理解しようとするな!
だな!笑
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