ユカリーヌ

万引き家族のユカリーヌのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
3.8
【過去に観た映画】2018.6.10

犯罪でしかつながることのできなかった人たち。
家族という幻想的な集合体で、
寄り添うことで生きていく人びと。

後半、ショウタが行動を起こす所から、各々の抱えている背景が噴出する。
そこからは、涙がとまらない。

ありきたりの家族物語のような
台詞を言わせたり、感動させるようにしない。
役者の表情で見せ、観客にも委ねる。

あくまでもクールにとらえ、
現実というものを嫌というほど突きつける。
観るものに突き刺さり、心が血を流す。

観た人は、実際の虐待事件と重なるという。
でも、是枝監督は、死亡した親の年金を不正受給していた事件から、着想を得ていたと語っている。

暗澹たる想いが後から後からあふれる。
ユカリーヌ

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