このレビューはネタバレを含みます
父ちゃんは誰よりも父ちゃんをしていました。あそこに至るまでにもっと真っ当に生きてこられていたら。でもそうすれば父ちゃんは父ちゃんではなかったかもしれません。少なくとも祥太とは出会っていなかったでしょう。血の繋がりなんて些細なことだと口で言うのは簡単ですが、実際なんの繋がりもないことを知ると、なんだか切り離されたような感覚になるのも事実です。きったねえ歯をいっぱいに見せながら笑えれば、それ以上に幸せなことはないんだと僕は思います。ていうかリリーフランキーみたいな父ちゃんだったらなんだっていいよなあ。