家族がいるのに家庭がない。
家庭があるのに居場所がない。
血が繋がっているのに心が繋がってない。
血が繋がってないのに心が繋がっている。
「普通」に暮らすことが困難になってきている日本社会でも、あちこちで見られる家族にまつわる現実。毎日ニュースで報道され、もうさほど心を揺さぶらなくなってきた家族に関する事件の数々を散りばめ、いつものように強く訴えるのではなく、どう感じるかを静かに問うている。
狭くて汚い一部屋でいつも一緒にいる彼ら。一緒に食べ寝て花火の音に耳を傾け海で遊ぶ、、。それは心に思う夢の姿だから、それが長くは続かないと分かっていても、、。
「血が繋がってない方がいいのかもしれない」
「変な期待しないからね〜」
彼らを見て何を感じるだろうか。おそらく、ここまでどんな風に生きてきたかで思いは違うだろう。
頭で観るのではなく、心で観る映画。そしていつまでも心がざわついて、いつの間にか涙が一筋流れるのです。