見初めから「万引き」に対する背徳感からか、胸が引き締められる思いが続く。
一見、家族に見える6人に芽生える「絆」に違和感を感じるも、それがすごく愛おしく感じてくるところに、是枝作品の「家族感」を感じ取ることができる。
“祥太“の不器用な優しさがこの作品をリードしていく。
後半からの撮影方法が、まるでドキュメンタリー作品を観ているかのような感覚に陥る。
このあたりからの作品の捉え方、作品の脚本がパルムドール受賞の大きなポイントにも思える。
是枝監督の「万引き家族」のインタビューを読んでから観たこともあり、「スイミー」のくだりはすごく胸を締め付けられた。
2018年公開で必見の作品のひとつに間違いない。