へちょりーの

82年生まれ、キム・ジヨンのへちょりーののレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
4.0
同じ韓国映画の「パラサイト」とはまた違ったベクトルで重たい映画。
男性では気付けない、いろんな立場・場面での女性のしんどさを、1982年生まれの韓国女性で最も多い名前を持つ、どこにでもいそうな女性「キム・ジヨン(33歳)」が日常を通して教えてくれる。

男性として、こういう声かけや振る舞いが妻を助けるどころか、逆にプレッシャーとなり窮地へ追いやっていく。
また、社会の何気ない言葉や行為が、根底にある女性差別となって女性を苦しめていく。
旦那さんのどこか他人事のような感じがとてもリアル。

この映画で描かれている韓国での価値観は、韓国で10年前、日本では20年前ぐらいの価値観だと思うのだが、きっと今でも同じような体験をされている方は日本でも多いと思う。

自信が子育て世代になったからこそ、強く胸を打たれ考えさせられる作品だった。