月並みな感想になってしまうが、家族を定義するものは決して"血の繋がり"ではないということがこの映画の、また是枝監督が伝えたかったメッセージなのだろう。
一見特に大きな問題もなく平和に思える日本にも社会の闇は存在するし、それがこの万引き家族という映画では「貧困」というテーマを軸に据えて語られていた。決して目を背けてはいけない問題である。
登場人物たちのいい意味で目の死んだ演技にはとても魅了された。自分はこの手のメッセージ性の強い邦画はあまり観てこなかったが、この作品が多くの人にとって、日本の抱える社会問題について考える良い契機になったのではないかと思う。