kanaco

ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談のkanacoのレビュー・感想・評価

3.0
霊の存在を信じない心理学者が真の超常現象としか思えない3つの事件の解明に乗り出すというイギリス幽霊奇談。「怖い」というより「奇妙」「不思議」の方向に針は振れているように思える。何しろジャンプスケアが多い。「超自然」VS「科学」ではなく、あくまで幽霊奇談が主軸で話が進むことに注意🤔(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

あらすじ:幽霊の存在を信じていない心理学者のフィリップ・グットマンは、これまで霊感商法が横行している降霊術などの嘘を暴いて人々を救ってきた。ある日、長年行方不明になっていた憧れの学者から呼び出され、彼から真の超常現象だと思われる3つの事件を提示される。学者はグットマンに調査を依頼し、それらの事件を偽物だと証明して欲しいというのだ。グットマンは調査に乗り出すが…という話。イギリスっぽいゴシック系であり、オムニバスタイプから大筋へ集約するタイプのホラーストーリー。

正直なところ、どこかパッとしない作品だった。3つの事件は割と定番な内容であるし(逆に安定しているとも言える)、グットマンが最終的に迎えた結末というのも、割と日本のゲームでもマンガでも見たことがある類につき、気が付く人はすぐにオチに気が付くかもしれない。そして、そのオチは人によって好みが分かれるかも🤔

軽妙な英国ミステリのごとく、なんとなく雰囲気が明るい(?)し、イギリスの幽霊奇談なので、「ガチガチに怖い」というよりも「奇妙」とか「不思議」の方向に振れているようにも思えたけど、それならどこまでもシックにいけばいいのに、ジャンプスケアを多用しすぎかな、とは思う。

注意したいのは、本作は別に「超常現象事件を科学的アプローチで暴く中で、真の怪異に遭遇する」というような話ではないこと。「科学的な検証」は主人公の自己紹介部分で終了するので、そういう「検証」タイプのホラーではなく、ベースはあくまで「幽霊奇談」を聴講をすることで話が進むと思っていた方が肩透かしは食らわないかもしれない。私はてっきり「超自然」VS「科学」で進むと思っていたので、2つ目の事件まで、「あれ?最初の降霊術のくだりなんだったの??」ってなってしまった。3つ目事件辺りで、「あ!こういう系の話ね」って切り替えられた感じだった。

💡🐝「ヨーロッパの幽霊奇談集って、こういう雰囲気系のものが多いですよね~ガチガチ恐怖というよりも奇妙で不思議、みたいな感じ(根拠ないけど…)」

オリジナルは同名の舞台劇らしいので、もしかしたら映画でない方が、雰囲気もでて面白いのかもしれない…?
kanaco

kanaco