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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのDのレビュー・感想・評価

4.3
タランティーノ!!って感じの映画だった。
ストーリーがいいかと言われれば別にそうではない。
ノーラン映画のような鳥肌が立つタイプの芸術かと言われてもそうではない。
ウディアレンのような生々しい可愛らしさと憎悪が描かれてるかと言われても違う。

ただ、ギリギリ非現実的な、1950〜60年代のアメリカの、田舎のdjangoみたいな、かっこよくて自由で、鬱陶しいほどのナルシズムが癖になってのめり込んでしまう、タランティーノの憧れと夢と思い出の世界に誘ってくれる。
映画の小ネタ、歌の小ネタ、タバコのかっこよさ、ブラピのとんでもない男前っぷり、ディカプリオの「タランティーノ的人間観」が全て詰まってて面白かった。

街並み、登場人物、小道具全てを画用紙の上に色鉛筆で描きたくなるようなそんな世界観。
ハイテクノロジーな世界から逆行する勇気と、それによって作り出される、筆舌に尽くしがたい美しさと楽しさとかっこよさとキザっぽさ。全部癖になる。
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