このレビューはネタバレを含みます
やむを得ない事情があったにせよ、あの頃のドイツでユダヤ人がカフェに入ったりバスに乗ったりしていたことに驚いた
何が起きていたかを知ったのは戦後数年経ってからだと当事者の一人が語っていたように、渦中の多くの人々は情報も無く、ただひたすら彷徨うしかなかったのだろう
知らないということの恐ろしさ
しかし、だからこそ生き延びられたとも考えられるわけで、ここまでくるともはや生命の有無は運の良し悪しで決まるのだとしか思えなかった
皆が明日をも知れぬ時代
人の心を持ち続けることの尊さよ