死期が迫った張本人より、周りの方がずっと寂しいと思っているところがリアルだ。どうにでもなれと未経験の破茶滅茶を精一杯やるRichardだけれど、彼は死への恐怖をそうやって抑え込んでいるだけだった。そのやりどころを失った恐怖が娘を前に溢れ出すのが何とも辛い。
英題が"The Father"でなければ"The Husband"や"The Friend"でもなくて、"The Professor"なのがとても良い。彼の語る姿は、教授そのもので、それは相手が誰であっても関係なく教授だった。最後の晩餐で彼が話した生きることについて。それから学んだ人は沢山いると思う。
ジョニデの演技ってグッとくる。