週末はミュージカル
今回は、「アナと世界の終わり」
友人達との絆でサバイバルする青春ゾンビ・ミュージカル。
前半の学園ミュージカルから一転するゾンビ世界はコミカルで可笑しいのだが、身体を張った友人達に助けられて生き延びて行くアナを通して、明日への希望を持って今を全力で生きるというメッセージが聞こえて来た。
有名俳優もおらずゾンビ+ミュージカルという変な組み合わせに観るのを躊躇ったけど、人物を丁寧に描くシナリオといい、ポップに聴かせる楽曲の良さといい、十分に楽しめた。
ミュージカルシーンはやや少なめだけど、学食でのダンスがカッコいい「Hollywood Ending」とか、ゾンビを背景に踊る「Turning My Life Around」とか、ボーリング場で不安にかられた「Human Voice」など印象的で良かった。
この作品の元になる短編を作ったライアン・マクヘンリー氏は25歳で夭逝、その早過ぎる死を悼んだ友人達が彼の意思を継いで製作した・・・とあることから、家族や友人との絆や生きることへの情熱や希望を強く表現したのではないかと想像した。
ゾンビという部分を病気や事故に置き換えたら身近な物語になると思う。
最後行き先を答えられなかったアナもそうであるように、まだ未来を描けない若い世代の人達へ、生きる希望があれば未来は拓けると教える佳作。
良かった。
あっ!
これクリスマスでのお話。
日本人にはピンと来ないけど、欧米の人達にとって家族と過ごせないクリスマスというのは絶望的に寂しいものなのかもね。
監督 ジョン・マクフェール
キャスト
エラ・ハント
マルコム・カミング
クリストファー・レボー
マーリ・シウ
サラ・スワイヤー
ベン・ウィッジンズ
ポール・ケイ
マーク・ベントン