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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のエスのレビュー・感想・評価

5.0
”誰もが皆、大切な存在を失くしてる。それは他人を道連れにしていい理由にはならないだろ”とvol.1でロケットが放った言葉にどしっと重みが増した。今作は紛れもなく彼の物語です。

ゴリゴリの優生思想と動物実験が題材なので重みもありながらも、お得意の笑いと誰の心をも掴む最高のプレイリスト、そして傷を負った彼等が支え合いながら辿り着いた家族の形と信念。これこそが自己受容であり、愛だなとつくづく感じさせられました。

めちゃくちゃ笑えるしめちゃくちゃ泣きながら、全く予想もつかない世界を美しい映像と共に味わえるシリーズ。ここまでちゃんと繋がりやクオリティを保ちながらmcuという荒波の中で三部作を作り遂げたのはもう偉業と言わずしてなんと言うか。

そして、スペシャルサンクス欄の1番上にあるのは、”すべてのファン”という文字。どこまで泣かすんだ今作は。ありがとうを伝えるべきなのは間違いなくこっちです。言葉じゃ伝えきれないほどのどでかい感謝と尊敬の念を抱えてます。大好きですガン監督。

鑑賞直後の余韻の中、曲が知りたすぎてだめだ〜と思ってたらディズニー公式がもう出してくれてたの最高すぎてそれに対しても涙出た(ありがとうございます)今回はより音楽に着目したシーンが多かった気がする。うれしい。それに”おかえりなさい”なあの曲………

フィナーレとの事でロケットだけでなく、それぞれのキャラにしっかりと見せ場が用意されていて、居場所をみつけるピーターとガモーラ、終始おどけ役でありながらも美しい父親像を魅せ、自身の経験を通して”やり直す権利は誰もが持つべきだ”と力強く背中を押したドラックス、めちゃくちゃ強くなったマンティスも、美しいまでにヨンドゥの意志を受け継ぐクラグリン、なんと言ってもずば抜けているネビュラの変化。登場からみてこうなると想像出来た人は居ないはず。そして最後のグルート!!!!

あんなに2の最後で恐ろしく見せたアダムウォーロックでさえこの愛嬌。ガン監督の愛すべきキャラの作り方が本当に好きです。んでまた仲良しカメオたちを探すのが楽しすぎ。

存在し得ない”完璧な種”を血眼になって追求する今回のヴィラン、ハイエボリューショナリーも怖さが桁違いでした。個人的にはサノスに引け目を取らないのでは?と思っています。

GotGは自分をmcuの沼に引き摺りこんでくれただけでなく、映画そのものも面白さを全く新しいスタイルで教えてくれて、いまの進んだ道に膨大な影響を与えてくれた存在のひとつでもあります。だからこそ今作を劇場で見届ける事が出来たことに対する感慨深さが異常。前日全然寝れませんでした。そして受け取ることが出来たこの有終の美。鑑賞後も余韻で寝れずじまいです。

これは1,2はもちろんホリデースペシャルも全部予習する価値大アリです。自分もIW,EG含めてもっかい見直そと思いました。ケヴィンベーコンまでしっかりいるエンドロール、是非期待充分に見届けてやって下さい。あと何回おかわりできるだろうか。

余談ですが4DXでみるとめちゃくちゃ楽しいのは勿論のこと、色んな体液を浴びることになります。是非(?)
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