すずき

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3のすずきのレビュー・感想・評価

4.3
ルール無用のはみ出し者達が結成した、宇宙の何でも用心棒GotGも、今や構成員多数の大所帯。
小天体ノーウェアを買い取り、そこを本拠地としている。
しかし、リーダーのピーター・クイルは恋人のガモーラを失った心の傷が癒えておらず、未だ塞ぎ込んでいた。
そんなある日、GotGに恨みを持つソブリン人が作り出した超人アダム・ウォーロックの襲撃を受け、ロケット・ラクーンが重傷を負ってしまう。
だが改造された彼の身体に施された、改造技術を盗まれない為の自壊装置のせいで治療が出来ない!
GotGは彼を救う為、ロケットを改造したオルゴスコープ社に殴り込みをかける…!

GotGシリーズ完結編。
今回はロケット・ラクーンの過去が描かれ、彼が何故アライグマに似ているのか、何故天才的な頭脳を持つのか、その答えが明かされる。

やっぱりGotGのメンバーは皆、愛すべき最高のキャラクター!
GotGはメンバーがどんどん増えて、かなりキャラクターの多いヒーローチームだけど、その全員に見せ場があって、誰1人埋もれていないのがスゴい。
クライマックスのGotG VS ザコ敵軍団も、全員が全員の能力をフルに使って、ワンカットで撮り上げた最高のアクションシーンだった!

彼らの中で、特に前作から印象が変わったのは、マンティスとネビュラ。
マンティスは黒目で妹で可愛いし、ドラックスとのコンビが面白い!何気に体術もスゴいのね。
ネビュラは黒目で妹で可愛いし、指パッチン以後の5年間でかなり成長したみたいね。
精神面だけでなく、肉体面でもアップデート!何かと便利な十特ナイフみたいな女子です。
多分ロケット・ラクーンだけじゃなく、トニー・スタークの技術も入ってそう。

今作のヴィランはオルゴスコープ社の創設者にして、ロケット・ラクーンを改造した張本人、ハイ・エヴォリューショナリー。
前2作のヴィランと比べるとハッキリ言って弱いのだが、邪悪さはいい勝負。
そして傲慢さはMCU随一で、映画の中で描かれた被害者の数はサノスに次ぐかも…?
日本語吹替声優の中井和哉も、ゾロと平成帝京大学!しかあんまり知らなかったけど、ブチキレた良い演技ね。

あと新キャラのアダム・ウォーロックの事も少し。
高速で空を飛び怪力を発揮し、宇宙空間でも生存可能な恐ろしい敵なんだけど、2回目に登場した時はなんかオトボケな抜けてるキャラになり、以降出てくる度にその印象が変わっていく。
彼が動物を愛する描写があるのに対して、ハイ・エヴォリューショナリーは動物に非道な行いをする。
その対比が、彼は真の悪人なのか否か、を分けている。
「ジョン・ウィック」もそうだし、「帰ってきたヒトラー」でもあったけど、やっぱり「(可愛い)動物を殺す」ってのは、絶対に許されない悪だよなぁ…。