千年女優

クリード 炎の宿敵の千年女優のレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
4.5
かつてのチャンプたるアポロ・クリードの息子で、父の好敵手ロッキーの師事でチャンプとなるも恋人との間に子供を授かった事に重圧を感じるアドニス・ジョンソン。不安定な精神の中、父を死に追いやり英雄となるもその後のロッキー戦敗北で失墜したロシアのイワン・ドラゴの息子ヴィクターとの対戦に臨む様を描くボクシング映画です。

大人気ボクシング映画『ロッキー』のスピンオフ・シリーズの第二弾で、前作をヒットさせたライアン・クーグラーの推薦で監督にはスティーヴン・ケイプル・ジュニアが抜擢され、前作では師弟関係にフォーカスしたためにやや弱さのあった対戦相手に思わず彼の方を応援したくなるような因縁の好敵手を登場させ胸アツの対戦を演出します。

『Ⅳ』を省みて背伸びして「国」を背負うようなことはせず、あくまで「個」の家族物語を貫きます。父の無念払拭を懸けた闘争心。守る者の重圧。最愛の人を死地へ送り出す心情。他人と自分の子の対比。積もっては交錯する想いが拳を介してスパークします。誰もがmistakeではない。結末もアップデートの続編として申し訳のない一作です。
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