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ゴッズ・オウン・カントリーのsouのレビュー・感想・評価

4.3
「ブロークバック・マウンテン」と無視できないくらいには酷似した設定ながら、話の展開は違う。
不器用な愛情の描き方がスロウで情緒的でジンワリ脳に響いた。全体的に台詞量は極めて少ない分、視線や表情や身体的な表現で感情を互いに伝え合うシーンが多い。

牧場のシーンが印象的。
動かなくなった羊の毛皮を、生きている子羊を暖めるのに使用したりするのか…。倫理に反するようで理にかなった優しい行為だ。

一見性格が悪いようにも見えるジョニーは、不器用でただ幼く、どこか頼れる両親のような存在を求めていたようにも感じる。信念があってなんでも頼れるゲオルゲに徐々に心を奪われていくのは、なんだかとても納得感がある。不器用なジョニーの、屈託のない笑顔もゲオルグは魅力的に感じたんだろう。
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