猫

生きてるだけで、愛。の猫のレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
4.2
(再投稿です。追記してます。
いいね、下さった方ごめんなさい)


これ、かなり好きかも。
うまく言えないけど、心の穴にストーンと落ちた感じ。この作品が。

遠い昔
他人に映る自分ばかり気にして
学年が変わる度に
今度こそ、ちゃんとやろう。今度こそ、失敗しないようにしよう
と固く誓った自分がいた。
これは
その頃の、
わたし、だ。

あ、いかん。
観終わったあと
それこそシネコンのトイレにこもって、
感想(感動)をツイートしてるわたし、

泣けてきそう……

……
……
……

最初は
客観的に、寧子を観ていた。
大丈夫かな?
そんなに酷いなら
ちゃんとお医者さんにかかった方がいいよ、と。
でも一度だけ、薬を飲むシーンがあって、
……もしかしたら
医者にかかったこと、あるんだね、
でも
それでも、酷いんだ、と
まだまだ客観的に観ていた。
安藤さん(仲里依紗)とやり合うシーンを観て
完全に鬱じゃないんだ
良いときと、悪いとき
波があるんだ、って思って
言い返す言葉に、笑った。
あなたの方がひどいんじゃない?(笑)って言葉。
確かに安藤さんも常識人じゃないし(笑)

攻撃的な鬱
というのがある事は知っていたので
それなりに理解できた。
頑張ろうと、目覚ましいっぱい用意して
それでも
出来なくって
自分に嫌気がさしてく気持ちも、理解できた。
……
ずっとずっと
親心みたいな気持ちで観てた。

決壊したのは
ウォシュレットの話から。
そこから
怒涛のように私の身体のなかに
濁流が流れ始めた、、、

上手く説明できない。
上手く説明できないけど
彼女が、あのとき爆発した心が
私に乗り移った。
みんなと上手くやれない
どこか少し浮いている
小中学生の時の、私がそこにいた……

屋上。
彼を責める。
”ちゃんと、考えて
私と同じくらい、私に疲れて
本気で私にぶつかってきて”

それが
”ちゃんと私を観て、私をわかって”
って聞こえた。

あのとき、言いたくても言えなかった言葉だった……

この作品に出会えて良かった

趣里さんの渾身の演技に
精一杯の賛美を送ります。
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