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きばいやんせ!私のtoのレビュー・感想・評価

きばいやんせ!私(2019年製作の映画)
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公開から1週間後の木曜18:30、
有楽町スバル座は貸し切りか?という状態でした。

270席で客は4人。
東京、駅近、夜の回。

南大隅町というのと、「百円の恋」の監督&脚本家というので見に行きました。

夏帆さんはちょっとやさぐれた役でしたが、どうしても、本来いい人、としか思えませんでした。

都会の自己中女の自己実現を理由に千年続いた祭りで無理を押す、というシナリオは残念でした。地元主体の神聖な祭りを、よそものの小道具にしてしまった。

最後の牛とか、いらなかったのでは。
地元発の企画で、祭りと牛はマストだったのかなぁと思いながら見ていました。
映画が観客を向いているのか、南大隅町を向いているのか、ないまぜになっている感じがしました。

せっかく映画なので「西郷どん」のOPに出てきた見事な滝などもバーンと映るかな、と期待していましたがそんなことはなく、全体的に景色も普通で、くすんだ色あい。天気もあってかどんよりした印象で、大隅半島の雄大な自然を見て、行ってみたいなーと思う、というのはありませんでした。

キャスト、スタッフとも良さそうな方々を揃えたのに、結果として話題にもならず、映画館も早々に閑散としてしまった。

地方発の映画はいろいろあるけれど、地元の狙いと世の中のアンテナが今ひとつかみあわないのがデフォルト。

劇中の映画プロデューサー詐欺が、あれここに?と思ってしまう。関わる人たちは決してただテキトーにやってるわけではないのだろうに。

こうした企画の成功は、映画そのものの昇華と、広める熱をどれだけ内包できるか、ということなのかなぁ、と思う。
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