学生時代にちょいとビンボーで財布も買えず、ふとダンボールで自作し、学園祭で出したら買い手がつき、好評を博したことからダンボールそのものにハマる。そこから彼の人生が変わる。
その財布のおかげで電通に就職出来て、退職後は環境保護の流れにものり、ゴミの価値を転換したということで世間の脚光を浴びる。
本ドキュメンタリーでも明らかだが、彼も環境問題やダンボールの意義についてもいろいろと語るけれど、順序は逆で、単なるダンボール馬鹿なだけである。しかしながら、突き抜けて大好き。
その一点が幸運にも時代の流れとも重なり、彼もその思想を取り込み、ダンボールアーティストとして生きる。
必要から生まれた偶然の作品が小さな幸運に繋がり、より好きになり、また世に大きく受け入れられていく。なんとも幸せなスパイラルだなぁ。
ただ彼のまわりの人たちとの付き合い方が素晴らしく、それこそが幸運というかヒトを惹きつけているのかもしれない。