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来るのtagomagoのレビュー・感想・評価

来る(2018年製作の映画)
3.5
この映画、134分とホラー映画としては長尺なのだが第三幕の長いと感じる地点まで割と気にせず楽しめた。その地点とは野崎がトイレに立つ場面とその後のある人物とのやり取りだがなぜその必要があったかがおざなりだったため脱力してしまった。思えばぽつぽつと不自然さはあったものの映画全体が不自然なため瑕疵は巧妙に隠していたのに突然瓦解したような気持ちになってしまった。
あと除霊シーンが思ったほど燃えなかったのも原因で各地から集まった霊能力者のプロっぽい描写は良かったがこいつは絶対殺らねばという気概がもうひとつ欠けていたような…。しかし貞子vs伽倻子のような見ようによってはコメディに振り切ったような除霊シーンは良かった。お金もかかってますしね。

そんな第三幕よりも人間の怖さに焦点を絞った第一幕、二幕の方が面白かった。
悪意ありまくりの葬儀と結婚式のシーンはキツい。それと秀樹の母の何気ない一言はそれ以上にショックだった。あれを見て何も感じない人は相当お強い。
妻夫木くんのペラペラっぷりがひどいもんだが少し寂しさも感じさせる演技良かったと思います。

オープニングクレジットのKing Kruleは不気味さも手伝い相当良いがButterflyの使い方は意地悪すぎる。惜しみない血と切株描写は素晴らしいだけに着地の仕方が惜しいな。
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