ダイヤモンド

ここは退屈迎えに来てのダイヤモンドのレビュー・感想・評価

ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)
2.5
やっぱ、東京は夢があるよ。ここには何もない_。

地元に残った子、都会に出た子。それぞれの10年後を、高校時代の回想を挟みながら描く群像劇。

高校卒業後、”何者か”になれると思った。
ある子は都会へ出て、またある子は地元に残った。
でも結局、10年経ってみても、果たして自分が”何者か”になれたかというと、言葉に詰まってしまう。
登場人物たちはみな、胸のうちに晴れないもやもやを感じながら、今を生きる。

そしてその高校時代、彼女たちは「椎名という星」を中心に回っていた。椎名とは超人気者の男子生徒のことで、卒業して10年後も彼へのなんらかの思い出を引きずっている(全員はそうではないけど)。

高校生のままだよね_。

主人公格の女子(橋本愛)がその椎名に会いに行くところで、ふともらす言葉。それは同時に、彼女の中で大切に保存してきた椎名へのイメージ。でも現実は残酷だった(ネタバレになるからここまで)。

地方の人だともっと分かるかもしれないけど、その時代の空気とかは懐かしい。
でもそういう情緒的なところより、自分はあの頃、10年後の将来を見据えていたかどうか、すごく怪しいという苦笑いが浮かんでしまいました。