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ラスト・ムービースターのasukaのレビュー・感想・評価

ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)
5.0
バート・レイノルズ氏の最後の主演作。
最初に申し上げるとすれば、バート・レイノルズ氏を知らなかった私。
なぜだかポスターを見たとき気になって、これは観たいと思った作品。


本作でバート・レイノルズ氏が演じるのが、彼自身をモデルにしたヴィック・エドワーズ。
ヴィックはひと昔前にとても人気のあった俳優。
人気が出るのと同時に、あっという間に飽きられて人気がなくなるのはジェットコースターみたいなんだろうなぁ。
それがハリウッドスターであり、役者人生なのかもしれないと感じた。

沢山のピルケースや、老いて自分1人ではできなくなったことが増えていく描写は観ていてとても切なくなった。
私の人生はもちろん、役者でもないし他の人から見てもパッとしないが、彼と同様にヒトはみんな老いていくんだということを改めて感じた。

後々振り返ってみて、誇らしく誰かに語ることもできるような人生を送ってみたい。
もちろん、過去は変えることができない。
でも、その過去があったからこそ現在があるし、未来がある。
そう考えたら今の人生も悪くないのかもしれないと感じた。


ヴィックが呼ばれたあの映画祭。
そりゃ勿論怒ったり、気分を害してしまうこともわかる。
だけど、あの場に揃った1人1人が本当に彼のことを愛している人が揃っているんだと感じたら、とても愛おしく感じた。
彼のように、誰かの心に何かを残せるような人生を送ってみたい。

めちゃくちゃ好きな作品。
出会えてよかった。
泣きすぎて、やばかった。
エンドロールの歌詞もまたとてもよかったなぁ。
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