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ヘレディタリー/継承のtakaoriのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.6
2024年253本目

予告を見てとんでもなく怖そうなので敬遠していたが、実際見てみるとそうでもなかった。お化けの怖さよりも、やはりアリ・アスターらしく人間の悪意を描くのが上手い、という印象だ。一見難解ながらも丁寧に伏線を回収しながらラストに向かっていく作りで、とても知的な脚本は批評家からの評価が高いのも分かるが、理屈っぽい感じも否めず。アリ・アスター映画は、これに続く怪作『ミッドサマー』や最新作『ボーはおそれている』も同じく、家族の血縁を「呪い」とみなしていることがよく分かる。幸せな家庭に育った自分には共感しづらく、その点でアスター映画がピンと来ない部分もあるのだが、逆にだからこそ深く心を打たれる人もいるのだろう。
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