ロク

ヘレディタリー/継承のロクのレビュー・感想・評価

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
4.0
祖母の死をきっかけに家族の身の回りで次々と不可解な出来事が起こり始め次第に家族の絆そのものが崩れ落ちていく姿を描いた新感覚オカルトスリラーの傑作!!ドールハウスから現実の部屋へとシームレスしていく冒頭の描写からしてただならぬ雰囲気を醸し出している本作のキモは彼女の身に起こった出来事から悲劇が始まることになる7歳の娘チャーリーを演じたミリー・シャピロで終始耳障りな舌打ちを繰り返しながらお菓子をむさぼり食う姿が独特の風貌と相まって強烈な印象を残してくれます!そして、家族の中で起こった出来事をミニチュア人形にして生計を立てている主人公のアニーを演じたトニ・コレット!!!家族の身の回りで起こる出来事が母親から受け継いだ“あるモノ”が原因であると判ってからの狂いっぷりは凄まじく顔芸とも言える絶叫顔は恐さを通り越して笑ってしまいそうになる演技でアカデミー賞ノミネートの声も高いというのも納得の熱演です。欧米に根深く残る悪魔信仰を題材としているため日本人が理解するには難しい部分もあるけど、スプラッター映画のようなビジュアル的な恐さではなく「エクソシスト」や「ローズマリーの赤ちゃん」のような心理的な恐怖描写でジワジワと攻めてくるので、最後まで目が離せず面白かったです。個人的にはホラー系映画では今年のベストな1本に入れたいです。
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